プレスリリースTOP -> 2015/6/24 猫護守(NYAGOTH)(漆風塗装仕上げ) | |||||
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(C) renovatio 猫護守(NYAGOTH) (漆風塗装仕上げ) | |||||
[ご応募受付期間] 2015年6月24日(水)00:00〜2015年7月31日(金)23:59 | |||||
猫護守(NYAGOTH)を制作された関東武久様にお話をお伺いしました。 ――ご自身のプロフィ-ルと、フィギュアを作り始めたきっかけを教えてください。 海外でガレージキットブームが巻き起こっていた時期にアメリカメーカーのモンスターガレージキット原型師としてデビューしました。 そのとき最初に担当したモンスターがハリーハウゼンのキャラクターでした。 フィギュアを始めたきっかけは小学生の頃、テレビで放送されたハリーハウゼンの映画「アルゴ探検隊~」のキャラクターを見てすごく感動して、 翌日、文房具店で紙粘土を購入して記憶だけで造型したのが最初です。 初めてだったのでイメージ通りには造れませんでしたが、「無」から生み出して、この世に「実体」として誕生させるカタルシスを知ってしまったという感じです。 生まれて初めて造ったアイテムと、プロデビューアイテムがハリーハウゼンキャラというのも何かの縁なのかなと思っています。 ――これまでいくつものニャゴスがありますが、誕生秘話や特別な思い入れなどありましたら教えてください。 個人的な趣味として古い「当時のソフビ怪獣」を集めておりまして、憧れと愛着を持って少しずつコレクションしてきた経緯があります。 日本のソフビの歴史や当時原型を担当された瀬戸物職人の方をいろいろ知るうちに自分でもオリジナル怪獣をレトロなソフビチックとして形にしたい衝動に駆られました。 それがニャゴスの前身チュパラのレジンミニフィギュアの発売となります。 その後、メディコム・トイ赤司社長にお声掛けいただきまして、ずっと永年の夢でした「ソフビ製品」として展開していただく運びとなりました。 スタンダードサイズソフビのチュパラ、ニャゴスの誕生です。 ソフビという素材に生まれ変わったニャゴスを手にしたときの喜びは忘れられません。 ベテラン職人の方々の丁寧な工程を経て誕生したそれは「ぬくもり」すら感じました。 ――レトロソフビからミイラなどグロテスクなフィギュア、また筋肉質な男性から可愛らしい女の子まで、 原型師であることから振り幅がとても広いですが、それぞれ製作の際気をつけていることはありますか? そうですね・・・可愛いデザインやグロテスクなモンスター等全く違う方向性のキャラクターたちではありますが、 まずは私自身がそのどれもが同じくらい好きだということと、それぞれのキャラを立体化したときの「着地点」が作る前に見えるというか頭の中でイメージできて、 好きなそれを早く現実のものとして実体化したい衝動で形にしていくといった感覚で作業しています。 気を付けていることは、その着地点が自分だけの独りよがりにならずお客さんが求めている「着地点」でもなければいけないと思っています。 そのツボがどこなのかキャラクターを熟知して、ベタですがそれに「愛情」を注ぐとこから始めてます。 ――今回の「猫護守(NYAGOTH)」についてこだわりを教えてください。 今回の「ニャゴス」は「黒ネコ」がモチーフです。 当初は黒一色のみで、潔さを出そうかとも思っていましたが、いつか「紅色」を効果的に使ってみたい思いがずっとありました。 真っ黒いツヤ有りボディに真紅のグラデーションを効果的に使うことで、今までのバリエーションと方向性の違うちょっとした「格調」みたいなものが出せたらと考えました。 完成見本を赤司社長に見ていただいたところ、和風の「漆塗り製品」のように感じられたようで、そこで今回のコンセプトが決まりました。 ネーミングも「猫護守」となり、「和」を前面に押し出したイメージとなっています。 ――今後の予定、展望を教えてください。 ソフビというジャンルは、これから何十年かしたら「日本の伝統工芸」のように成り得るのではないかと感じています。 今までの製品、これからの製品も「歴史」に残るものとして評価されていくのではないかと・・・・ それに微力ながら私も関わらせていただいていることは大変ありがたく、今後も版権キャラではより魅力的に、 オリジナルキャラであればより独創的に、一つ一つ丁寧に仕事をしていけたらなと考えています。 関東武久 レノヴァティオ・ラボラトリー代表 グラフィックデザイナー兼イラストレーターを経て、 「フィギュア・原型師」として独立。 海外ガレージキットの原型を中心に活動を開始する。 その後、国内のフィギュア原型、完成品スタチュー、 某模型雑誌ライター、博物館展示レプリカ等、 活動範囲を広げ現在に至る。 |