鉄フライパンにおすすめの洗い方と4つのポイントを解説【金たわしもOK?】

鉄フライパンにおすすめの洗い方と4つのポイントを解説【金たわしもOK?】

鉄のフライパンは「一生もの」と言われるほど愛着をもって長く使い続けられます。

また、食材をおいしく調理できたり、鉄ヘラなどを気にせずにガシガシ使えたり、鉄分が補給できたりとメリットが多いので、鉄フライパンを愛用されている方も多くいらっしゃるでしょう。

鉄フライパンのベストな洗い方を知りたい

鉄フライパンの洗い方のポイントは?

鉄のフライパンを金たわしで洗ってもだいじょうぶ?

鉄のフライパンを使っているうちにサビてきたな~

最近、鉄のフライパンが焦げつきやすくなったな~

使っているうちにいろいろと気になることや不具合が出てきますよね。

鉄のフライパンを適切な方法で洗えば焦げ付きにくく、サビにくい状態を保ったまま使い続けられるので、この記事を読んでベストな洗い方をマスターしておきましょう。

鉄のフライパンはテフロン・フッ素樹脂加工のフライパンとは異なり、フライパン表面になじませた油膜で酸素を遮断してサビを防いでいます。

そのため、洗う際にはフライパン表面の油膜を、洗剤で落としてしまわないように注意が必要です。

また、鉄フライパンはテフロン・フッ素樹脂加工などのフライパンとは異なり、スポンジ以外にも金属製も含めた「たわし」や「竹ささら」などを使って洗えます。

「竹ささら」は細く割いた竹の繊維を束ねた洗浄用具です。

長細いスティック状で持ちやすく手を汚さずに洗えます。

また、熱い鉄フライパンもやけどすることなく安全に洗える点がメリット。

束ねられた竹繊維のコシが強いのでガシガシ使えて、頑固なこびりつき汚れも落としてくれます。

この記事では、鉄フライパンを快適に使えるように良い状態に保つおすすめの洗い方や、金属製のたわしを使う際の注意点などもくわしく解説します。

目次

鉄フライパンを洗う際の4つのポイント

鉄フライパンを洗う際の4つのポイント

鉄フライパンのおすすめの洗い方を解説する前に、下記のように重要なポイントを4つ確認しておきます。

  1. 洗剤を使わない

    鉄フライパンは表面になじませた油膜で酸素を遮断してサビを防いでいるので、洗浄力の高い洗剤で表面の油を落とさないようにします。

    肌のお手入れの際も皮膚からの水分の蒸発を防いで、肌を乾燥から守っている皮脂を必要以上に落としすぎないように気をつけますが、それとよく似ていますね。

    基本的に、表面にこびりついた油以外の食材のカスや焦げなどを落とす程度でOKです。
     
  2. フライパンが温かい状態で洗う

    鉄フライパンが熱い状態ほど表面の汚れが落ちやすいので、調理後フライパンが冷めないうちに洗いましょう。

    鉄フライパンが冷えてしまったら、お湯を使って洗うのもよいでしょう。
     
  3. 「たわし」や「竹ささら」で洗う

    鉄フライパンが温かいうちに洗うのがよいので、温度によってはスポンジだと熱で溶けることがあります。

    そのため、熱に強い「たわし」や「竹ささら」で洗いましょう。
     
  4. 洗い終わった直後に加熱し、水分をとばして乾燥させ表面に油を塗る

    鉄フライパンは水分と酸素に弱くすぐにサビてしまいます。

    そのため。洗い終わったらなるべく早いうちに加熱し水分をとばして乾燥させます。

    さらに、表面に油を塗ってコーティングし、フライパンが酸素と触れないようにします。

鉄フライパンのおすすめの洗い方|簡単4ステップで解説!

鉄フライパンのおすすめの洗い方

鉄のフライパンはテフロン・フッ素樹脂加工のフライパンに比べて調理後の管理に多少の手間がかかります。

しかし、テフロン・フッ素樹脂加工のフライパンに比べて寿命がとても長く、使っているうちに愛着がわいてきます。

また、適切に管理すると焦げ付きにくく、サビにくいフライパンに成長してくれるので、育てる楽しみもあります。


鉄フライパンを快適に使うためにおすすめの洗い方を下記の4ステップで詳しく解説します。

  1. 「たわし」などを使ってこすりながら水やお湯で汚れを落とす

    調理後、鉄フライパンの熱が冷めないうちに洗剤は使わず、水かお湯で「たわし」か「竹ささら」などを使い、こすりながら汚れを落とします。
     
  2. 鉄フライパンを加熱して水分をとばす

    鉄フライパンの表面が油でコーティングされた状態でも、水分が残っているとサビの原因になるので注意しましょう。
     
  3. 温かいうちに鉄フライパンの表面に油を薄く塗る

    洗浄したあとは部分的に表面の油膜がなくなったり薄くなったりするので、内側表面や取っ手の金属部分に油を薄く塗ります。
     
  4. 弱火で3~5分ほど加熱する

    弱火で3~5分ほど加熱し、手順3で薄く塗っておいた油をフライパン表面になじませ、冷めてから湿気の少ない場所に保存します。

鉄フライパンを洗う際に洗剤を使わない方がよいですが、どうしてもしつこい油汚れを落としきれない場合があります。

そのようなときは、洗剤を使ってキレイにした方がよいこともあります。

洗剤を使ったあとは、上記の2~4の手順をおこなう際に、3の手順で鉄フライパンの内側だけでなく外側にもまんべんなく薄く油を塗ってなじませます。

鉄フライパンの洗い方は「金たわし」でOKですが注意点も

鉄フライパンの洗い方は「金たわし」でOKですが注意点も

鉄のフライパンはテフロン・フッ素樹脂加工のフライパンとは異なり、「たわし」を普通に使えますが、金属製の「たわし」でもだいじょうぶなのでしょうか。

金たわしを使うと、表面に傷ができてサビやすくなったり、焦げつきやすくなったり、傷んで寿命が短くなったりしないか心配ですよね。

鉄フライパンにもサビや焦げつきを防止する目的で表面に処理がされている製品もありますが、表面の油膜もはがれるので耐久性に優れるからといって毎回「金たわし」を使うのはおすすめできません。

念のため、鉄フライパンに付属している説明書、メーカーや販売店のWebサイトのQ&Aなどを見て、「金たわし」の使用がOKか確認しておきましょう。

頑固にこびりついた汚れなど、非金属の「たわし」や「竹ささら」などでも落としきれない場合にかぎって、金たわしを使うのが無難です。

「たわし」の種類と特徴

「たわし」は下の表のように非金属と金属製に分類されます。
(「たわし」以外に「竹ささら」についても説明しています。)

「たわし」は100均などでもお安く手軽に入手できます。

余熱をもった状態で鉄フライパンを洗うことになるので、火傷防止のために、取っ手付きの「たわし」がおすすめです。

スクロールできます
種類特徴
パームたわし繊維が硬くコシが強めなので、がんこな汚れを繊維の鋭い先端部「点」で引っかいて落とすイメージです。
棕櫚(しゅろ)たわし繊維がやわらかくコシが弱いのでフライパンにもやさしく、やわらかめの汚れを柔軟にしなる繊維の「コシ」で撫でておとすイメージです。

取っ手付きの「棕櫚(しゅろ)たわし」がおすすめです。
非金属製の「たわし」
スクロールできます
種類特徴
スチールたわし鉄製の細い繊維をまとめた「たわし」で、「スチールたわし」自体がサビやすいので使い回しができません。

また、あらかじめ洗剤を染み込ませた製品もあるので、鉄フライパンに使用する際には注意が必要です。
ステンレスたわしステンレス製の線をコイル状にまとめた「たわし」で、「ステンレスたわし」自体はサビに強いので「スチールたわし」とは異なり、使い回しが利きます。

比較的長持ちするのでコスパはよいでしょう。
銅製のたわし銅製の10円玉をシンクのゴミ受けに入れるとヌメリがましになると言われているように、銅には殺菌作用があります。

「スポンジ」や「たわし」はなんとなく清潔さに欠けるイメージがありますが、「銅製のたわし」には雑菌が繁殖しにくいメリットがあります。

また、鉄やステンレスよりやわらかいので比較的、鉄フライパンを傷つけにくいメリットがあります。

銅は鉄とは異なるブロンズ色なので、「銅製のたわし」で鉄フライパンをこすると、じゃっかん色うつりすることがあります。
金属製の「たわし」
スクロールできます
種類特徴
竹ささら長細いスティック状なので持ちやすく手を汚さず、熱いフライパンにうっかり手が触れてしまうこともなく安全に洗えます。

また、竹の繊維が硬くコシが強いので、がんこなこびりつきも落とせます。
「竹ささら」

金属製を含めた「たわし」や「竹ささら」などの洗浄道具の特徴を知って、適切に使用しましょう。

まとめ

鉄のフライパンは食材をおいしく調理できるなど、とても魅力的な調理器具です。

一方で、テフロン・フッ素樹脂加工のフライパンなどより焦げついたりサビたりしやすいデメリットがあります。

しかし、鉄フライパンを適切に使うことで、それらのデメリットを克服できます。

今回は鉄フライパンの「洗い方」についてポイントをおさえながら、おすすめの方法をくわしく解説しました。

耐久性に優れる鉄フライパンでも「金たわし」の使用をひかえた方がよい場合もあるので、一度、使用前に付属の説明書などを確認しておきましょう。

また、岩鉄鉄器ブランドの「ダクタイルシリーズ」のように技術革新によりデメリットを解消した、焦げ付きにくく、サビに強く、軽い鉄フライパンも販売されています。

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